415系0番台



 401系・403系・421系・423系に続き、50Hzと60Hzの交流区間と直流区間とを乗り入れることのできる415系が昭和46年から製造されます。昭和47年にまず12両が勝田電車区へ、昭和50年には南福岡電車区に20両が配置されました。  

 モハユニットは0番台ですがクハは300番台となりますので、正式には415系0番台・300番台とまとめた方がよいのでしょうか。車体は従来の近郊型電車の特徴である両開きの3ドア、セミクロスシート、2段上昇窓が踏襲されています。

 

 製造当初はローズピンクを身にまとっていましたが、その後には九州色に塗装され、さらには一部の列車にロングシート化、一部固定窓の改造が施されました。個人的にはセミクロスシートの方が好きでしたねえ。ですが、ちょっと向かい合う座席の間が狭くて窮屈でしたが。

 

 ローズピンクの421系・423系と同様、この電車にはとてもお世話になりました。特に2年間の予備校通い、そして大学生になって大分に移り住んだ頃、さらに大分から別府への通勤の時など、ずっと僕の人生と共に415系はありました。今でも覚えています。2浪目の1月、北九州大学で受けた共通一次試験の帰りに415系0番台を利用したことを。予備校通いのためにこの電車に乗るのはこれを最後にしたいな、と考えながら。(笑)

 

 さて実車ですが、残念なことに唯一の生き残りで鹿児島に留置されていたFj-7編成が2014年8月に小倉総合車両センターへ回送され廃車。これで九州の415系0番台は消滅してしまいました。

 0番台で忘れられないのは何といってもFm5編成ですね。この編成は昭和49年に生まれて以降、廃車になるまでの38年間、ずっと南福岡をねぐらにしていたことは有名です。この編成がミレニアム記念として旧国鉄色に塗り替えられて活躍したことは記憶に新しいです。(一部のファンからは「再現度が低い」と悪評だったようですが。)

 個人的には晩年を大分で過ごしたFo2編成、Fo3編成に特に思い入れがあります。双方ともに0番台未更新車でした。僕はFo3編成への乗車機会が多かったので、いつまでも元気に走り続けてほしいという願いはありましたが、2010年11月に鹿児島総合車両所から小倉工場まで回送され、その後廃車となりました。(嬉しいことにFo3編成は当鉄道会社ではまだ現役です。)

 
 

 わがJRM九州には、415系0番台の国鉄色2編成(8両)、九州色4編成(16両)の計24両が所属しています。

 

 特に国鉄色の1編成は昔のトミックスの製品です。最近の製品のクオリティーの高さを実感します。

 当鉄道会社では代表取締役の好みもあり、415系は421系・423系と共に特に大切にされています。いつまでも通勤・通学の足として頑張ってもらおうと思っています。

 







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