485系ハウステンボス色



 時は1992年(平成4年)3月。長崎県佐世保市にテーマパーク、ハウステンボスが開園しました。ハウステンボスとはオランダ語で「森にある家」を意味するそうです。このテーマパークはオランダの街並みを忠実に再現したうえで、そこに徹底した生活感を与え、さらには数多くの楽しいイベントを通年開催しています。子どもさんからご年配の方々まで楽しめる場所として有名ですね。僕はたった一度だけですが、親戚一家と共に日帰りで訪れたことがあります。その日は晴天だったのでチューリップ畑を散策し、佐世保バーガーをほおばり、数々のアトラクションを楽しみ、締めは花火を堪能しました。夜は屋外イベントでダンスをやっていまして、舞台のお姉さん方の振り付けに合わせて、年齢を忘れて「ジンギスカン」を踊りましたねえ。♪

 さて、JR九州はハウステンボス開園に合わせ、1992年3月のダイヤ改正で博多駅とハウステンボス駅とを結ぶ特急ハウステンボス号を登場させました。当初の車体色は赤一色で3両編成だったそうですが、運行開始2年後の1994年(平成6年)3月から4両編成となっています。さらに「おもちゃの電車」をコンセプトに、この時から誤乗車防止目的も兼ねて車体色は赤色・青色・黄色・緑色を使用したブロックパターンに塗り替えられました。サハの黄色が特に目を引きますね。

 特急ハウステンボス号といえば、時に長崎発(行き)特急かもめ、佐世保発(行き)特急みどりと併結した3階建て列車としての運用も有名でした。その場合には堂々13両編成での走りが見られ、長編成で活躍した往年の485系の姿を彷彿とさせました。下り方から長崎行きかもめのレッドエクスプレス5両、ハウステンボス行きハウステンボス、佐世保行きみどり(赤いみどり)4両が連なります。号車番号は6号車欠車で、かもめは1〜5号車、ハウステンボスは7〜10号車、みどりは11〜14号車でした。

 このカラフルなヨンパーゴ、ハウステンボス号の活躍は残念ながら2000年(平成12年)までとなります。以降は783系がその任を引き継ぐことになりました。その後しばらくは日豊本線を走る特急きりしま・ひゅうがの車体色にハウステンボス号の名残を見ることができましたが、2011年。長きにわたって九州で活躍した485系はひっそりと定期運用を終えてしまいました。

 しかーし。わが鉄道会社ではハウステンボス号はまだまだ現役で元気に走っております。車内は常に乗客の方々の笑顔が絶えません。そうだ!車内ダンス大会で「ジンギスカン」を流そうカナ。(笑) いえいえ走行中は大変危険です。この企画はボツ...。








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