811系



 日本国有鉄道が分割・民営化されてJRとなったのは昭和62年のことで、僕が大学生の時でした。当時、バイトの関係で週末に日豊本線の行橋と大分との間を往復していましたが、目にするのは国鉄時代の車両ばかりでしたので民営化後もあまり違和感は感じませんでしたね。ですが、その後続々とお洒落な列車が登場し、国鉄型に慣れていた僕は大変驚いたものでした。  

 1989年(平成元年)に製造され、その後4年間かけて増備された811系電車は僕にとってはまさに驚きの電車でした。斬新な前面、側面の赤と青のライン、3ドアでありながらゆとりのある座席配置...。早く乗ってみたいという気持ちはありましたが、とうとう学生時代には乗車の機会には恵まれませんでした。

 忘れもしません。811系の初乗車は平成4年の12月のことでした。当時は北九州市の小倉に職場がありまして、年末、南小倉から行橋にある実家へ帰る際に利用したのが快速中津行き、8両編成の811系だったのでした。その811系はピカピカの新造車である上に快速運用(途中、城野に停車して行橋までノンストップ)でしたから僕の目にはとても輝いて見えましたねえ。

 

 811系にはさまざまなラッピングが施されました。個人的に印象深いのが「スペースワールド」のラッピングですね。1996年から2009年まで見られた、前面が真っ赤で側面にスペースワールドのキャラクターが描かれたPM11編成がお気に入りでした。快速スペースワールド号も、そしてスペースワールド自体もすでに令和の時代にその姿はなく、過ぎ去りし時を感じてしまいます。

 さて、0番台・100番台・トイレ付きサハ811形200番台と外観に大きな変化もなく経過した811系ですが、製造から30年近くがたって機器の老朽化も目立ってきたといいます。そしてこの系列に大きな変化が起きたのが2017年。各種機器のリニューアルにより徹底した省電力化が図られた1500番台の登場です。「Old is New 〜伝統と革新の電車〜」をコンセプトに外観も変化し、ほぼほぼ新しい電車になりました。菱形パンタはシングルアーム型に置換され、側面は明るいブルーの白文字入り帯となっています。それにしても消費電力が同じ4両編成の415系と比較して約半分というのは驚きです。

 

 それでは当社に所属する811系6編成を紹介します。

 PM1編成。811系のトップナンバーです。

 PM4編成。後に1500番台へ改造され、PM1504編成となりました。

 PM11編成スペースワールド号。後に1500番台に改造されてPM1511編成となります。

 PM105編成。トイレ付きサハ811‐201を連結しています。

 PM1504編成。PM4編成からの改造車です。

 PM1511編成。PM11編成スペースワールド号からの改造車です。

 今後、すべての編成が順次1500番台へと改造されるそうです。ボックスシート車が減る寂しさもありますが、これからも811系が元気に走る姿を見ることができるわけですね。もちろん、Nゲージの世界では0番台、100番台ともにずっと現役で走り続けます。♪

 








  inserted by FC2 system