817系



 豊肥線の一部電化開業に合わせて1999年(平成11年)に営業を開始した815系の登場から2年。旧筑豊本線・旧篠栗線(福北ゆたか線)の電化開業用に新造された電車が817系です。基本的な設計は先輩である815系に準じているとのことですが、僕の乗車経験から言いますと815系とはまったく趣の異なる電車でした。まず、ドア付近の円形配置の手すり。それから同じくドア付近のボタン式折りたたみイス。これらにはとても面喰いましたねえ。登場から20年余り。後継の新番台も加わって、今ではJR九州の主力級の電車になっています。

0番台

 2001年(平成13年)10月、福北ゆたか線開業に合わせて運用を開始した番台です。同時に長崎本線、佐世保線にも投入されました。全車2両編成。新造時より転換クロスシートを有していました。(2021年よりロングシート化工事を受けた車両は500番台に改番されています。)


1000番台

 1000番台は0番台に引き続きまして2003年(平成15年)から製造されたグループです。外観上、0番台と比べて大きな変化はないのですが、冷房装置の変更、座席の座り心地の改善など、いくつかのマイナーチェンジが施されました。(2021年よりロングシート化工事を受けた車両は1500番台に改番されています。)

 

1100番台

 1100番台は2007年(平成19年)から製造され、直方運輸センターに配属されたグループです。外観上の大きな変化として、それまでの番台に比べて正面と側面の行先表示器が大型化されています。他にもいくつかの変更点があるのですが...、省略させてください。(汗;) 2021年より全車ロングシート化工事が始まり、今では番台変更を受けて全車1600番台となりました。

 

2000番台

 2012年(平成24年)、春のダイヤ改正からデビューした817系が2000番台です。これまでの番台と違い、無塗装だった外壁が白く塗装されました。また、車内は製造時からロングシートとなっています。いろいろ調べてみますと、817系は番台を経るごとに確実に進化しておりまして、この2000番台も環境に優しい、そして乗客にも優しい造りとなっています。


3000番台

 3000番台は2000番台と同じ時期、2012年に製造されたグループです。鹿児島本線沿線首都圏での混雑を緩和する目的で3両編成とされワンマン運転には非対応となっていて、車内は新造時よりロングシート仕様です。外観は2000番台と同様、白色に塗装されています。


 817系は811系、813系、815系、BEC819系、821系などの他系列電車と併結可能であり、短編成から長編成まで柔軟に運用可能。九州各地で重宝され、475・457系、717系、415系といった国鉄型電車を置き換えていきました。何よりもエコな電車であり、今の時代にとても合っているな、と感じています。僕にとって残念なことはただ一つ、それは817系を大地区周辺では見かけないことですね。ちょっと前には顔を出していたのになあ、と。

 





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