岡山115系 末期色

 JR西日本では2010年以降、113系、115系、117系といった国鉄型車両の外装を地域により単色に塗り分けていきました。従来色からの塗り替えについては、塗装の手間・経費の節減が主な理由かな、と考えていますが、ともあれ当時はなんと大胆なことを、と驚きましたねえ。瀬戸内(山陽)地区は中国地域色として濃黄色一色に塗り替えられ、黄色一色+経年車両への塗装色=末期色、と呼ばれています。これは秀逸なネーミング。

 僕は九州から東京に出張する際、必ずサンライズ瀬戸・出雲号を利用します。九州から山陽新幹線に乗って岡山駅で下車、そしてそこで東京行きサンライズ号に乗り換えます。いつも早めに岡山駅に着くように計画していまして、駅のホームに発着する多様な在来線の列車を眺めるのを楽しんでいます。令和4年1月現在、岡山の115系はA編成、D編成、G編成と区別されておりますが、特にD編成のバリエーションが豊かで興味深いものとなっています。

A編成

 岡オカ115系A編成は1000番台で統一された4両編成です。先頭車クハの下り方(下関方)に幌がつき、ジャンパ栓は上り方に装備され、全車体質改善工事済みです。

D編成

 岡オカ115系D編成はクハ、モハ、クモハからなる3両編成で統一されています、と書きますといたってシンプルですが、実際には300番台あり、1000番台あり、そしてクモハは改造先頭車と実に変化に富んでいます。D-22〜D-27はその昔、三鷹区から転入してきた300番台でそれ以外の編成が1000番台となっています。1000番台ではD-13編成に40N体質改善工事が施されており、車体側面にその特徴がよく表れています。

 D編成 1000番台

 D-13編成 40N車

 なお、300番台D-26、D-27編成は今もなお湘南色を身にまとい活躍中です。 令和の時代にこの姿が見れるのは嬉しいですね。いつまでも現役で活躍してもらいたいものです。

 このD編成の中でダントツ個性的なのがクモハ1600番台ですね。中間車から先頭車への改造が見た目に明らかなうえ、低運転台の平面顔。115系ファンの眼を釘付けにするインパクトあるその姿、一度見たら忘れられません。D-28〜D31編成の先頭に立って活躍中です。

 

G編成

 岡オカ115系G編成は1000番台2両の先頭車クモハからなるコンパクトな編成です。しかし、下り方先頭車(クモハ114)が103系を思わせる平面顔で、コンパクト、かつインパクト大な編成となっています。岡山駅で実車を初めて見た時には本当に驚きました。でも意外に黄色一色の塗装に違和感を覚えませんでしたね。かつてカナリア色の103系を見たことがあるからでしょうか。クモハ114のダブルパンタがとても勇ましく感じます。

 

 

 さて、今は当たり前のように走っている115系ですが、すでに登場から長い時を経ており近い将来、その姿は過去のものになってしまうことでしょう。また東京出張があれば、岡山駅のホームに佇んで彼らの活躍をしっかり目に焼きつけておこうと思います。

 





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