381系 特急 しなの

 特急しなのといえば、名古屋と長野とを結ぶ中央西線の名門列車です。昭和43年10月のダイヤ改正(通称:ヨンサントウ)で正式に特急となり、キハ181気動車、381系電車、383系電車と車種を変えながら、実に半世紀以上も走り続けているのですね。

 

 資料を調べてみますと、当初はキハ181系気動車が運用に就いていましたが、1973年に中央西線の電化が完成してからは徐々に381系電車が投入されはじめ、1975年にはすべてのしなの号が381系で運転されるようになりました。グリーン車(サロ381)1両を組み込んだ堂々の9両編成で運用されていたようです。

 しばらくは9両編成で運転されていたしなのですが、やがて他地域の特急と同様に短編成化が進められることになります。その際にグリーン車(サロ381)が先頭車改造を受け、あるものはパノラマグリーン車を先頭車に持つ6両編成のP編成(3本のみ)に、またあるものはサロの車体に運転台をくっつけ、あるいは先頭車クハ381をグリーン車へと改造した6両編成のD編成になりました。特に前者はパノラマしなのと呼ばれ親しまれる存在となりました。

 先頭車への改造を受けるサロ381

 パノラマグリーン車 クロ381

 P1編成 国鉄仕様

 P3編成 JR仕様

 話が変わりますが、僕が定期購読しているRMモデルスの2000年7月号(もう20年以上前!)に飯田線を走った381系のモデル化の記事がありまして、それを読んで幌付き・貫通扉付きのクロ381の存在を知りました。その個性的な顔にインパクトを受けまして、いつかはこのモデルを手にしたいなと思っておりました。

 うーん、僕には幌が口髭のように見えてしまい、いかつい顔つきに感じてしまいます。D編成のクロ381-1〜7はサロ381に運転台をくっつけており、すべて幌・貫通扉付きの先頭グリーン車でした。

 381系の特急しなのですが、1995年から新規に導入された383系により次第にその活躍の場が狭まり、翌年にはあっという間に定期運用がなくなります。その後は臨時列車として存在感を示しつつ活躍していましたが、2008年を最後に全廃されてしまいました。そういえば、しなのってエル特急のイメージが強いよねって思っていましたが、それもそのはず。最後までエル特急を名乗っていたのがこのしなのだったんですよね。何だかとてもカッコいい電車に思えてきます。

 

 

 





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