JR九州 485系Do32編成 ラストラン乗車記(その1)


 とうとう平成27年10月18日を迎えてしまいました。この日をもって、九州で特急ネットワークの一時代を築いた国鉄型特急485系がついに引退することになります。大分に残った最後の一編成Do32。車体の老朽化は否めませんが、国鉄特急色を身にまとい、485系華やかなりし頃を偲ぶには十分な貫禄をもった電車でした。Do32編成の廃車は時間の問題だな、とこれは鉄道ファンの間では共通の認識ではありましたが、僕がラストランを知ったのは前月上旬、トレインフェスタin大分について調べていたJR九州大分支社のホームページ上ででした。


 告知をよく見ると募集開始は9月28日10時から、とあるではありませんか。トレインフェスタでDo32に乗車した方を優先する、とも記されていました。これはたぶん無理だな、と半ば諦めつつ当日申し込みの電話を入れると、案の定すでに定員に達しているとのこと。(と簡単に書きましたが、電話がつながるのに45分程度かかりました。汗;)担当の方から「20人のキャンセル待ちですがよろしいですか」と問われて「もちろんですっ!」と鼻息も荒く返答しました。でもですね、この時点で乗車は完全にあきらめていて、静かな夜に書斎にこもり、以前小倉工場まつりで購入した485系側面の方向幕を照らして寂しい気持ちを紛らわしておりました。(笑) 


 ところが、ラストランを数日後に控えたある日、携帯電話に何となく見覚えのある番号からの電話がありました。それはJR九州大分支社の方からでした。何とラストラン乗車案内の連絡だったのであります。10月は僕の誕生月でもあり、自分にとっては最高のプレゼントになりました。(涙)ラストランは職場の鉄仲間と共に乗車することになりました。当日は早起きし、高まる気持ちを抑えつつ大分駅へと向かいました。改札横の受付ブースで支払いを済ませ、いざ4番ホームへ!ヨンパーゴの入線30分前なのにもかかわらずホームは係員の方々、ヨンパーゴに乗車する人たち、別れを惜しむファン、テレビ局のスタッフなどで、実に大勢の人がおりました。さて、7時58分に主役の485系がクモハ485-5を先頭にしてホームに滑り込んできました。

 

 凛々しい姿の先頭車クモハ485-5

 列車到着後、ホームは足早に車内に移動する人、写真撮影する人、談笑する人などでごった返します。やはり485系は多くの人に愛されているのですね。全席自由席なのでどこでもお気に入りの席に座れます。僕は4号車に乗車しました。

 

 クモハ485-5

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