鉄道部品のすす払い

 鉄道ファンである僕はその趣味のメインが鉄道模型、俗にいう「模型鉄」の類に属しますが、他にも多くはないものの鉄道部品や鉄道関連品の収集も細々と行っています。(昨今、頻発する鉄道部品盗難事件に心を痛めている一人でもあります。)さて年に一度だけ、毎年春先に部屋や物置の奥に保管している数々の鉄道部品の手入れを行うようにしておりまして、この度、天気の良い土曜日・日曜日を利用して鉄道部品「すす払い」の儀式(笑)を執り行いました。まずは職場のロッカーに保管しているこの品から。

 これは九州に最後まで残った485系Do32編成、モハ484‐206の車体側面車号銘板です。実は年々表面のひび割れがハッキリしてきており保管方法に困っていましたが、鉄道(実車)に詳しい方から貴重なアドバイスをいただきまして、全体をプチプチでくるんだ後、大きさを合わせた段ボール箱にしまい、密封するようにビニールをていねいにかぶせて再度ロッカーに戻しました。それでは自宅に保管しているコレクションの手入れに移ります。僕の部屋の横には広さ6畳の物置きが陸続きになっておりまして、趣味のものはすべてここに収納しています。(といいますか、基本ここから出すな!と命令されています。誰からかって?それは想像にお任せします。結婚なさっている方はわかりますよね。(涙))

コレクションの収納部屋です。
   

収納部屋の主、ブー駅長です。
 

 まずは大きなモノから手をつけます。タウンシャトルのヘッドマークを取り出しました。このデザインはたしか平成の中頃まで、主に北九州圏を走る近郊型電車が掲げていました。いくつか種類がある中の一つですね。その昔、小倉工場まつりで購入したものです。決して盗品ではないですよ。(笑)ほこりを払って乾いた布で表面と裏面を拭きました。

 

 次に電車の側面行先表示器です。近郊型(423系?415系?)と485系の2種類を所有していまして、近郊型は手動で回転させ、485系は電動で回転させます。暗所で保管しているせいか、双方ともに経年劣化は最小限に抑えられているようです。安心しました。毎年、手入れをしながらついつい遊んでしまいます。485系の方は幕が電灯に照らされますのでなかなかイイ雰囲気です。

 

 

 

 883系で運転された「ソニックにちりん」4号車の乗車位置案内標です。大分駅で使われていたものだと聞きました。白いテープで描かれた「4」の数字が泣かせます。保存状態は良好でした。これは大分のトレインフェスタで購入したものです。そういえば485系レッドエクスプレスで運転されたソニックも一時期ありましたね。当時は「遜色特急だ」などと揶揄されていましたが。

数字の4は白いテープで描かれてます。

 続きまして列車の側面サボ類です。これらも乾いた布で表面と裏面をさっと拭きました。国鉄時代のサボはシンプルですが、とてもレトロな味があっていいですね。日田彦山線の気動車、日豊本線の電車、山陽本線を走った115系のもあります。特に北関東を走った165系急行あかぎはとても懐かしく、今もなお思い入れの強い電車です。

  

 次はこれです。線路の一部と犬釘一本。手入れの仕方はまったくわかりません。定期的に袋から取り出す程度でいいんですかね? 線路は小倉工場まつりで購入しましたが、犬釘はどうだったかな? 言っときますが盗品ではないですよ。

 おっ、引き出しの奥からこんなものが。日本国有鉄道の銘板ですね。これは小倉工場まつりで購入したものです。きれいな木材に固定されているので、本来はディスプレイ用に作られたものだと思います。

 厳密には鉄道部品ではないのですが、運転士さん必携の運行票です。寝台特急富士の牽引機ED76の門司駅から終点大分駅までの晩年の仕業がわかります。プラスチックのカバーをかけていますので、カバーのみアルコール綿で汚れを取り除きました。

 同じく運行票です。時代がちょっと古くて、おそらくは昭和最末期、あるいは平成にちょっと入りかけた頃のものと思います。鹿児島本線の「新中原」に時代を感じます。また、日豊本線行橋から直方まで旧田川線・旧伊田線(現:平成ちくほう鉄道)を経由していますね。このようなノスタルジアに浸れるのも鉄道趣味の深イイところではないでしょうか。

 

 車掌さんグッズもあるのですが、奥の引き出しの底に沈んでいたものを一部取り出してみました。おっ、これは小学校の修学旅行用臨時列車ですね。キハ59 501とキハ29 501。あっ、これはJR西日本のジョイフルトレイン「ビバウエスト」ではないかっ! 別府に来たのですね。ホテルに宿泊したのかな? 以前は各地から修学旅行で訪れた多くの小学生、中学生たちを見かけた別府の街も、今やその姿を見ることはまずありません。時代ですね〜。(遠い目...)

 国鉄時代の車掌さんの制帽です。国鉄型車両のイベントラン・ラストランに僕が乗車する際の必携アイテムです。これは以前、仕事で知り合ったある会社の方からいただきました。ほこりを払って袋にしまいました。

 封筒各種です。左は復刻版ですが、真ん中は国鉄のホンモノ封筒です。鉄道ファンの知人にいただきました。湿らないように、そして光が当たらないように保管しています。

  

 ブルートレイングッズ、浴衣です。柄は2種類あって、一つはJRの文字を模したもの、もう一つは線路の断面図をイメージしたもの(?)です。カビないようにキチンと保管せねばです。

 

 最後にJR九州の制服のボタンです。もう四半世紀前のことですが、当時お付き合いしていた女性の弟さんがJR九州に勤めていて、僕の鉄道好きを知って「どうぞ」と譲ってくれたものです。卒業式で憧れの先輩の制服の第2ボタンをもらう女の子の気持ちが少しわかる気がしました。(爆)まあ、今じゃNGですよね、きっと。はーっと息を吹きかけ、乾いた布でさっと拭きました。

 

 他には昔の時刻表を虫干ししました。こうしていろいろな鉄道グッズを手にしますと、その当時の自分の生活や世の中の状況が思い起こされ、自然と懐かしさ、愛おしさを覚えます。まさに「いとをかし」の世界ですね。これからも大切にしていきたいと思います。



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