かつては日本各地で多種多様な貨物列車が当たり前のように見られたものですが、それももう過去の話になりました。さて僕はですね、貨物列車と聞けば真っ先にとび色のワムハチ君(ワム80000)が頭に浮かびます。まあ、幼少期から見慣れていたこともあるのでしょうが、実はもう一つ(深い?)理由があるのです。
鉄道ファンの方であれば、日常の鉄道情景に萌えポイントが1つや2つはあるものと思います。僕の場合、湘南色の塗色、115系、あずき色415系、14系・24系寝台客車がまさにそれで、長時間飽きずにじっと眺め続けることができました。(今でもできます。(笑))加えてもう一つ。それは側線にたった1両だけの姿で置かれているとび色をしたワムハチ君の姿なのです。
今は昔、東京駅で寝台特急富士に乗車して車掌さんによるアナウンスに耳を傾けながら車窓を眺めていますと、品川駅手前で側線にとび色のワムハチ君がぽつんと1両だけ留置されている姿を見ました。「いつもはたくさんの仲間たちと手をつないで活躍している彼が、なぜ人の姿もない静かな側線で孤独にたたずんでいるのだろう?」「もし彼に心があるとすれば何を思っているのだろうか?」「もしや、廃車前提の留置なのか?」「車中にはいったい何が積まれているのか?」などといろいろ考えたものでした。(爆笑!)ぽつんとワムハチ君(略して「ぽつワム」)は僕に哀愁、旅情、哲学心をかき立ててくれたのです。ですから、ぽつワムは僕にとって情景萌えポイントの一つということになります。
ワムハチ君、この頃は本当に見かけなくなりました。時々、工場の倉庫代わりに足回りを外され、だるまさんになって敷地内に置かれている姿は目にしますけど。というわけで、今回はNゲージのワムハチ君でぽつワムを再現してみました。
<ぽつワム 情景その1>
萌え度50%です。地方都市なので人もそこそこ多く、貨物ホームで役目を与えられて活気を感じるワムハチ君ですね。なかなか好ましい姿とはいえ、僕の望むワビサビの世界ではありませんでした。
<ぽつワム 情景その2>
萌え度70%です。そもそも貨物ホーム自体が寂れていて、きっと周囲は草むしているはず。夏にはセミの声が響き、冬は雪に覆われるのでしょうか。このシチュエーションはイイ感じに思えます。
<ぽつワム 情景その3>
萌え度85%です。貨物ホームにいない、そして人の姿が見えない状況でのぽつワムは哀愁があっていいですネ。この情景は長く眺めていられますです、ハイ。
<ぽつワム 情景その4>
萌え度90%です。もうですね、この状況では廃車前提の留置なのかな、と想像してしまいます。もうすぐ姿を消してしまうワムハチ君には哀愁を感じざるを得ません。この姿はじっと眺めていて、僕は飽きることがありません。全般検査明けの姿であればズッコケますが。
<ぽつワム 情景その5>
萌え度95%です。若干、照明がまぶしめですが、夜のぽつワムは心にグッときます。薄暗く、あたりが静かで虫の鳴き声が響いていればこれはもう最高の萌えポイントになります。個人的にこの情景は大好きですねえ。
<ぽつワム 情景その6>
萌え度5%です。やはり、ぽつワムは情景とセットなんだなあとよく理解できました。「Nゲージって本当に小さいな」と思っただけで、ワビサビどころではなく、哀愁も旅情も哲学心もおきませんでした。(笑)
<ぽつワム 情景その7>
萌え度0%です。おあとがよろしいようで。(−_−)