続々・Nゲージ よもやま話


よもやま話F 模型で鉄道の歴史を残す

 当サイトにコンテンツをアップする際、僕はあらかじめ何か一つテーマを決めまして、それについての文章に所有している鉄道模型の画像を添えて公開しています。実を言いますとこの作業、車両のメンテも兼ねていますので、意外と大切だったりします。

 さて、次のテーマは何にするべいかと思案。考えた末に「九州を走った国鉄電機」に決定しましたので、さっそくその歴史の下調べです。過去の鉄道専門雑誌の該当記事を丹念に読み込み、記事の内容やコンテンツのレイアウトを含めて全体的なイメージを膨らませています。

 九州といえば圧倒的に交流電化区間が多いわけですが、電機の歴史を調べますと、なんとEF10形という直流型電機から始まっています。これは関門トンネルの開通と関係があるのでした。

 昭和17年のトンネル開通に先立って、EF10形電気機関車は海路で門司に運ばれています。当時の門司駅構内は直流電化区間であり、交直切り替えは不要だったそうです。ほうほう、なるほど...。それではNゲージのEF10を取り出してみましょう。24号機ステンレス無塗装機です。

 EF10を傍らに置きつつ記事を読み進めますとなんとも不思議な気分になります。車両の時代背景にある戦争の匂い、雨のように海水が降り注ぐトンネル内の暗い湿潤、車両開発に携わった技術者の苦心、そういったものが立体的に感じられたのですね。関水金属にお勤めの関良太郎さんがRMモデルスの記事にお書きになっていた「模型で鉄道の歴史を残す」ことの意味が少しだけ分かったような気がしました。


よもやま話G 縁起物の鉄道模型 キハ40 8038

 長い間、大分で働いていたJR九州所属のキハ40 8038ですが、現在は鹿児島をねぐらにして活躍しています。当車は2018年末、期間限定で車体側面に「キット、願いかなう。」のロゴを記したJR吉都線のラッピング列車となりました。これは吉都線の「きっと」と某菓子メーカーの商品名とをかけたものですね。

 吉都線に「吉」という縁起のよい文字が含まれること、そして沿線には縁起のよい観光資源が多いことから、そのデザインは「乗ると願いがかなう」「縁起のよい吉都線」をテーマに地元の高校美術部が手掛けたそうです。当サイトを訪れてくださったみなさまの願いがかないますように。




よもやま話H ちょいとひと手間 大きな効果!

 目下、国鉄両毛線前橋駅の開業準備に向けて(のんびりと)準備中です。その情景を考えるとき、駅舎自体はとても大事なものですが、そのホームを飾る車両たちの存在もやはり大事です。JRマークのついてない車両の模型を眺めて、懐かしい気分に浸るのもこれまた一興。というわけで新造後間もない頃の高シマ115系1000番台3両編成を再現すべく、KATO製品に手を加えます。さっそく工場へ入場です。

 それではより国鉄らしく仕上げていきます。なるべく軽加工で最大限の効果を狙いましょう。まずはクモハ115から。この車両のジャンパ栓ですが、製品状態ではモールドのみとなっていますので、それを削り、ピンバイスで穴を開け、KATO製のassyパーツKE76(緑)を取り付けます。ついでに前面オデコに「普通」の種別表示も貼り付けましょう。

  

 さて次の作業です。車体の屋根を見ますと、すべてのパーツが同一色に塗られているので、一体成型感が否めません。クーラーのスミ入れ、軽くウェザリングを施してみます。ついでに連結器とスカート回り、それと渡り板も。そうだ、正面ドアの取っ手の色差しも。

  

 仕上げは車体側面です。運転室ドアの手すりを黄かん色に塗り、ドア取っ手と客ドアの靴ずりを銀色に色差し。次が特にポイントとなる作業なのですが、ドアゴムを白でしっかり際立たせます。これだけでかなり国鉄っぽい雰囲気になります。

 最後に前面に幌をつければ完成です。作業を終えて加工前と加工後の画像を並べてみます。う〜ん、ちょっとの手間ですごく効果が出ていますね。これからモハ114、クハ115についても同様の加工を考えています。

 加工前

 加工後
 



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