久しぶりに・Nゲージ よもやま話


よもやま話O 山手線シリーズ

 ここ九州から東京に出張するときにはいつもJRを利用しています。岡山駅からサンライズ瀬戸・出雲に乗車して東京駅に到着するのが翌朝7時ごろ。ホームに降りたあとは売店で新聞を購入し、足早に駅構内の喫茶店に直行。新聞を拡げ都会人ぶってトーストとモーニングコーヒーで優雅に軽めの朝食です。さーて、お遊びはここまで。(笑)これから東京でのルーチンワーク、山手線一周の旅が始まります。(意味もなく必ず内回りを利用します。)土曜日の朝。各駅の発車チャイムがとても清々しく聞こえます。

 さて、模型のメンテナンスを行う際、僕は必ず車両のテーマを決めています。たとえば、415系鋼製車とか、113系横須賀色とか、485系国鉄色などなど。今回のテーマは「山手線」。山手線で活躍した車両たちを倉庫から引っ張り出して、車両の手入れをすることにしました。


103系

 僕の記憶にある山手線はウグイス色の103系から始まります。年に一度程度の東京旅行では(時々、千葉の親戚を訪ねたこともありましたが。)必ず乗車していました。昭和40年代のことです。その頃、幼稚園児・小学校低学年だった僕は上野駅で人の多さに驚き、改札口の頭上にズラリと並んだ列車の出発時刻が書かれた札に興味を持ち、ホームで見られる列車の多さに興奮し、数々の列車が並走する光景に目が釘付け...。子どもながら田舎者感丸出し状態でした。話を戻しますが、山手線は103系が初投入された路線だったのですね。1988年に同路線で運用を終了するまで、通勤型電車の代表格ともいえる活躍をしたのでした。昭和61年、じいちゃんとばあちゃんと共に山形県へ墓参りに出かけた際、東京駅から上野駅まで利用したのが103系ウグイス色。模型を眺めていて、とても温かく懐かしい気持ちになります。比較的古い製品ですが、動力もしっかりしていて状態は良好でした。


205系

 205系は1985年(昭和60年)から量産された形式ですが、今では地味に見えるその姿も、登場当時はえらく斬新に感じたものでした。国鉄時代の設計ですが、車体の軽量化、コストダウン等に腐心した電車のようですね。また、103系時代は10両編成だった山手線は、混雑緩和のため205系以降は11両編成になっています。この205系から東京出張の際、山手線一周旅行のお世話になることになり、僕にとっては印象深い車両の一つとなっています。冒頭に掲げた実車の写真は初の山手線一周旅行の記念に撮影したものです。


E231系(500番台)

 205系は2005年で山手線を引退します。同系列に代わって登場したのがE231系500番台です。2002年(平成14年)から同系列の運用が開始となりました。山手線のデジタルATC導入と合わせ、サービス向上とイメージアップを目指したそうですが、まあ、この電車には驚きましたねえ。例の如く、東京出張での山手線一周旅行をもくろんで乗車したのですが、車内ドア上部の液晶ディスプレイにさまざまな案内が表示され、天気予報やニュースまで流しているのには度肝を抜かれました。やっぱ東京は違うのう、と思うことしきりでしたねえ。模型を拭きながら、山手線の変貌に驚いた田舎者の自分が思い出され、懐かしいやら、カッコ悪いやら。


E235系

 E231系は2020年(令和2年)に山手線から姿を消しまして、バトンタッチを受けたのがE235系です。E235系は2015年から同線に投入されましたが、これまで以上に徹底した省エネルギー化、生産コスト・メンテナンス費用の抑制を図っているそうです。しかしまあ、初めてその顔を見たときには衝撃を受けましたね。形そのものは単純ですが、103系のデザインがメチャクチャ古く感じられてしまうほどの近未来顔。当然、これから見慣れていくのでしょうけれど。仲間内で「この電車の模型化は難しいかな」と話していた最中、あっという間に大手メーカーから相次いで発売されました。スゴイですね。あとはコロナが明けて東京出張を待つばかりです。山手線一周旅行、今からとても楽しみです。


 静かな日曜日の午前、ひとり書斎にこもり模型の手入れ。僕にとってこれほど幸せを感じる時間はないですね。ともあれ、山手線電車の全検は無事終了です。さてさて、次はどの列車をタ―ゲットにするべいか。




よもやま話P 個性的な顔の列車たち

 先ほどのE235系はなかなか個性的な顔をしていますが、他にもまだまだユニークな顔を持つ列車は存在しています。ここでは手持ちのコレクションの中から、前面が個性的に感じる列車を3つ挙げてみたいと思います。(あくまで主観に基づく判断です。)

283系 オーシャンアロー

 283系は1993年(平成5年)、「海と太陽が大好きな列車」をキャッチフレーズにイルカをイメージした車体デザインで登場しました。特急スーパーくろしお(オーシャンアロー)としてデビューし、JR西日本の人気列車の一つとなりました。イルカをデザインした先頭車です。

 

 これはもはやイルカです。(笑) 車体に白とオーシャンブルーをまとい、雲と海をイメージしたのでしょうか。とてもさわやかですね。沿線のイメージアップにもつながっているように感じます。ではイルカと反対側の先頭車を見てみます。

 

 これはもはやクジラです。(笑) イルカくんとは違い、丸みを帯びた先頭車の形状は僕にはクジラにしか見えません。イルカとクジラ、なかなかスバラシイ組み合わせですよね。模型とはいえ少しも見飽きないです。さて、実車の名称は2012年から特急「くろしお」に統一されているそうです。一度は乗車してみたいものです。

485系 彩(いろどり)

 側面で見ますとこれは見まごうことなく485系です。塗色は違いますが、よく種車の面影が残っていると思います。ところが前面の顔が非常に個性的なのですね。

 

 う〜ん、少々コワイかもです。この彩(いろどり)はもともと新潟車両センター所属の485系を2006年に長野車両総合センターで改造し、登場した電車です。6両それぞれに長野県の名物・名産がモチーフとして用いられていました。とても人気のあった列車ですが、残念ながら2017年に廃車となっています。

キロ59系 リゾートサルーン・フェスタ

 僕個人の感想でいいますと、個性的な顔をした列車のナンバーワンに挙げたいのがこのフェスタ君です。これはサカナをイメージしたのかな、大きなくちびるがチャームポイントになっています。このくちびる、実際に動くんですよね。口を開けたり閉じたりできるという、なんとも遊び心を感じる列車です。

  
  

 実車は1988年にキハ58を種車として幡生車両所(当時)で生まれました。そういえば当時はジョイフルトレインの全盛期でしたね。さて、フェスタ君は2001年に運用を終了して2003年に廃車になりましたが、後からフェスタ君はしゃべることができたと聞いて驚きました。その声が聴きたいなと思っていたところ、Youtubeで動画を発見、じっくり声を聞かせてもらいました。この模型にも音声を搭載できたらなあ、と思う今日この頃です。  



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